FXのロンドン時間とは?
FXをやっていると為替のニュースなどによく登場するロンドン時間。
FXでは通貨の取引量が多いロンドン市場、ニューヨーク市場、東京市場が世界三大市場と呼ばれています。
そしてそれぞれの市場が開いている時間帯の事をロンドン時間、ニューヨーク時間、東京時間と言います。
取引は24時間いつでも取引を行うことができますが通貨の値動きには時間帯によって大きな特徴があり、取引を成功させるためには時間帯ごとの特徴を掴むことが重要となります。
ここではロンドン市場が開いている時間帯、FXのロンドン時間についてご紹介します。
また↓はウィキペディアでのロンドン金融市場解説です。
ロンドン金融市場(ロンドンきんゆうしじょう)とは、ロンドンにある世界的金融市場。ニューヨークや香港と並ぶ世界三大金融センターのひとつである。
目次
FXのロンドン時間とは
FXでは市場ごとに値動きの特徴があり、特に通貨の取引量が多い世界三大市場であるロンドン市場、ニューヨーク市場、東京市場が開いている時間帯は為替相場に与える影響が大きいために、ロンドン時間、ニューヨーク時間、東京時間とよばれ区別されています。
それではロンドン時間について確認していきましょう。
ロンドン時間とは
ロンドン時間は日本時間でいうと夏時間では午後4時から午前0時まで冬時間では午後5時から午前1時までの時間帯のことで、ロンドンの現地時間では日中に辺りロンドンの為替市場が開いている時間帯でロンドンの経済活動が活発に行わている時間帯でもあります。
為替市場では当然通貨の取引が活発に行われており為替相場はロンドンの始めとした欧州の影響を強く受けることになる時間帯です。
夏時間と冬時間の違いに注意
ロンドンではサマータイムが導入されているので時期によって夏時間と冬時間が切り替ってしまいます。
三月の最終日曜から十月の最終日曜までがサマータイムとなっており、日本時間で考えていた場合ロンドン市場が開いている時間帯が変わってしまいロンドン時間の時間帯が一時間ずれることとなります。
時間帯がずれれば為替相場に影響を与える要因である、経済指標の発表や会見による要人発言ロンドンフィックスなどの時間が変わってしまい相場の値動きがこりやすい時間も変わることになってしまいます。
ロンドン時間を意識して取引を行っていた場合、夏時間と冬時間の違いが値動きの予想に大きな影響を与えることになってしまうので実際に取引を行うときには現在が夏時間に当たる時期なのかそれとも冬時間に当たる時期なのかは必ず確認してから取引を行いましょう。
市場参加者が多く取引が活発に行われる
為替取引は世界中の為替市場で行われており、ロンドン時間といってもロンドンの為替市場だけで取引が行われているわけではありません。
夏時間では4時から5時にかけてロンドン時間の開始と東京時間の終わりの部分が重なっており、ロンドン市場が開場する前からドイツのフランクフルトやスイスのチューリッヒ、フランスのパリ等の市場で取引は開始されています。
ロンドン市場が開場してから5時間後には、ニューヨーク市場が開きニューヨーク時間が始まることになります。
このようにロンドン市場が開いてる時間帯では、ヨーロッパの為替市場だけでなくアジアや中東、アメリカの市場が開いている時間帯と重なる事で、市場参加者が多くなり通貨の取引量も増えることになります。
イギリスは元々金融立国であり、世界最大の金融街であるロンドンの市場に加えて近隣のヨーロッパ諸国、ニューヨーク市場、アジアや中東の国々と取引時間が重なることで、市場参加者が多くなることがロンドン時間で活発に為替取引が行われている理由といえるでしょう。
ユーロの取引量が多い
ロンドン時間では多くの国の市場で取引が行われていますが、いくら市場参加者が多いといってもロンドン時間の取引の中心は世界一の通貨取引量を誇るロンドン市場です。
ロンドン時間で取引される主な通貨は、と考えると、まずはイギリスのポンドが思い浮かぶかもしれません。
しかしロンドン時間に最も取引が行われている、通貨ペアはポンドではなくユーロとなっています。
当然イギリスの現地通貨であるポンドの取引量が増える時間帯でもありますが、この時間帯で最も取引が行われている通貨はユーロなのです。
ロンドン時間は様々な国の為替市場と取引時間が重なっており、ヨーロッパだけでなくアメリカや中東、アフリカなど様々な国で通貨の取引が行われています。
各国の取引所では自国通貨以外では、ドルストレートの通貨ペアの取引量が多くなるのでドルに続いて流通量の多いユーロとの通貨ペア、ユーロドルの取引量が多くなることになります。
FXで通貨ペアを選ぶ場合、通貨の取引量は、値動きを予想するための重要な要因となるので時間帯ごとに取引量の多い通貨ペアを選ぶように心がけましょう。
意外と取引量の多いドル円
ロンドン時間ではユーロドルの取引が最も活発に行われていますが、以外にもドル円の取引も良く行われています。
安定通貨である円とドルの組み合わせは、資金の逃避先として活発に取引が行われポンドドル以上に取引が行われているのです。
円と言うと東京時間を思い浮かべてしまいますがロンドン時間でもドル円の取引が活発に行われているので、ロンドン時間に取引を行う場合でも通貨ペアの選択肢として十分考えることができます。
レンジ相場にになりやすい東京時間だけでなく、取引量が多く値動きが活発になりやすいロンドン時間にドル円で利益を狙ってみましょう。
ロンドン時間の値動きの特徴
ロンドン時間ではロンドン市場だけではなく、近隣のヨーロッパ諸国や中東、アメリカやアフリカなど様々な国の為替市場で活発に取引が行われる市場参加者が特に多い時間帯となっています。
夏時間ではロンドン時間の開始時間が東京時間と一時間程度重なったり、ロンドンの時間の後半部分がアメリカの取引時間と重なっているなど市場参加者が多くなり値動きが活発な時間となっています。
市場参加者と通貨の取引量が多く、値動きが活発なロンドン市場の値動きの特徴を確認していきましょう。
トレンドが発生しやすい
ロンドン市場が開場すると貿易などの資金調達を行う実需筋だけでなく通貨に取引そのもので利益を狙う、投機筋が市場に参加を始め豊富な資金を使って大きな取引を仕掛けてくることがあります。
このような仕掛けが行われるとレンジ相場が多い東京時間の支持線(サポートライン)や抵抗線(レジスタンスライン)を一気に突破してしまう事も珍しくありません。
レンジを抜けるとそのままトレンドが発生する可能性が高くなることからロンドン時間では値動きが活発となりトレンドが発生することが多くなっています。
ロンドン時間開始と同時に、それまでのレンジを抜けて一気に大きなトレンドが発生してしまうといったことも考えられるのでロンドン時間がはじまったら、それまでのトレードから考え方を切り替えて、大きな値動きに備えて取引を行うように注意いましょう。
金の価格を決めるロンドンフィキシング
ロンドンでは、夏時間では日本時間の24時(現地時間15時)、冬時間では日本時間の25時(現地時間16時)にロンドンフィキシングと呼ばれる金の値決めが行われています。
ロンドンフィキシングで決められた金の価格は世界中で取引される金の価格の基準となりその取引価格には為替レートに大きな影響を与えることになります。
金の取引き価格と為替レートは関連性が高く、ロンドンフィキシングの結果によっては為替レートが大きく動く可能性もあります。
ロンドンフィキシングによって大きなトレンドが発生する可能性もあるので、ロンドンフィキシング前後の取引では相場の急変に備えておいた方が良いでしょう。
イギリスの中値、ロンドンフィックス
銀行などの金融機関と一般の顧客の間での通貨の交換レートを決める日本の中値と同じようにイギリスでもロンドンフィックス呼ばれるタイミングで金融機関と一般の顧客との通貨の取引レートを決定しています。
日本の中値は日本時間の9時55分に決定されますが、イギリスのロンドンフィックスは現地時間の16時、日本時間だと夏時間では24時、冬時間では25時に決定されることになります。
この時間の為替レートが、その日に行われる企業取引や両替のレートとなるので様々な思惑から取引が行われ特に値動きが激しい時間帯となります。
特に月末や月初のこの時間帯は取引が集中しやすく、大口の取引が行われることもあり、大きな値動きが起こりやすくなっています。
ロンドンフィキシング前後にユーロドルやユーロポンドを取引する場合は十分注意する必要があるので、気を付けて取引を行いましょう。
終了直後は特に注意
ロンドン時間が終了すると、ロンドンフィキシングの影響やロンドンの金融機関の為替取引が本格的となり相場の値動きが一気に活発になる可能性が高くなります。
さらに活発な値動きを利用して大きな利益を狙おうとたくらむ個人投資家がリスクの高い取引を行うことで、ドル円やユーロ円などの主要通貨ペアやポンド円などの値動きが激しい通貨ペアの取引量が増え、激しい値動きが起こることも珍しくありません。
月末になれば機関投資家のポジション整理の影響で、一気に大暴落してしまうといった可能性も考えられるので、ロンドン時間での取引は大きな利益を狙えるチャンスの時間帯であると同時に急激な為替変動に巻き込まれる危険性がある、ハイリスク、ハイリターンな時間帯と言うことを覚えておきましょう。
値動きが激しいポンド
その値動きの激しさから日本でも人気があるポンドの取引ですが、値動きが激しくなってしまうのはなぜなのでしょうか?
ロンドン市場での通貨取引量は世界一となっていますが、自国通貨であるポンド自体の取引量は主要な通貨と比べるとそれほど多いとはいえません。
取引量がそれほど多くないことがポンドの値動きが荒くなる一因といってもいいでしょう。
さらにポンドの取引は実需による取引に比べると投機目的の売買が大きな割合を占めていると言われています。
値動きが荒いことで投機目的の売買が増え、投機目的の売買が増えることで、実需による売買の割合が減ってしまいさらに激しい値動きが起こってしまうと言う流れができてしまっているのです。
初心者には難しいポンド円
ポンドを含んだ通貨ペアと言うと何を思い浮かべるでしょうか?
日本人に一番なじみが深いのはやはりポンド円でしょう。
しかしドルストレートの通貨ペアであるポンドドルでさえ値動きが激しく扱いが難しいポンドですが、ポンド円はクロス通貨となってしまいポンドドルとドル円、二つの通貨ペアを組み合わせた値動きが起こるため値動きの予想が複雑になり値動きの予想が立て難くなってしまいます。
二つの通貨ペアを組み合わせたクロス通貨はそれだけで扱いが難しくなってしまうのです。
初心者のうちは予想が難しく、値動きが荒いポンド円の取引は避けた方がいいかもしれません。
ロンドン時間まとめ
ロンドン市場は通貨の取引量が多い世界三大市場の中でも最大の取引量を誇る世界一の為替市場です。
当然ロンドン市場が開場しているロンドン時間は通貨の取引が活発になり様々な国の為替市場と取引時間が重なることで、ドルやユーロ、円などの主要な通貨ペアが活発に取引される時間帯となっています。
イギリスと言うとポンドのイメージが強いですが、主要な通貨ペアに比べると取引量が少なく値動きが激しいことから取り扱いが難しく十分注意していたとしても大きな損失を抱えてしまう可能性もあります。
慣れないうちは難しいポンドではなく取引量が多く予想を立てやすいドル円やユーロドルなどの主要な通貨ペアで取引を行った方がいいでしょう。