FXは投資なのかギャンブルなのか?
「株やFXを等をやっているとどうせギャンブルでしょ」などと言われてしまうことが多いです。
自分では投資のつもりで始めたのに、日本では投資全般にギャンブル的なイメージが定着しています。
FXはギャンブルなのか投資なのか、ココでは投資とギャンブルの違いと共通点、FXをギャンブルにしないための注意点をご紹介したいと思います。
また↓はウィキペディアによるギャンブルについての解説です。
賭博(ギャンブル)とは:Wikipedia
賭博(とばく、英: gambling、独: Glücksspiel、仏: jeu d’argent)とは、金銭や品物を賭けて勝負を争う遊戯のこと。
目次
FXとギャンブルの共通点
日本では昔から「お金は汗水たらして得るもの」「お金は汚いモノ」というお金の認識があり、そのせいで投資をネガティブに感じる人が多く「投資はギャンブル」「投資は不労所得」というイメージがついてしまっています。
まずは投資とギャンブルの共通点を確認してみましょう。
目的はお金を増やすこと
投資とギャンブルの一番の共通点は、やる人はみなお金を増やそうとしていると言うことです。
競馬やパチンコをやったり、宝くじを買ったりしている人、株やFXをやっている人も、やる前からお金が減っても良いと考えている人はいないでしょう。
(口では夢を買ったなどと言う人は居るかもしれませんが)
余剰資金で投資を行うのは世界的にみれば当然のことなのですが、サラリーマンが多い日本では、仕事以外でお金を増やそうとする行為自体が何か悪い行為のようにとられてしまいがちです。
そのためネガティブなイメージを表現するために、ギャンブルと言われることが多くなっています。
わからないと2分の1に見える
株もFXも、価値が上がるか下がるかを予想して、安く買ったものを高く売り、高く売ったものを安く買い戻すことで利益を狙うことになります。
当然、投資として行う場合は、企業の業績や世界経済の動向・チャートの分析など様々な要素から値動きを予想することができます。
しかし、全く知識がない人達からすれば、二択を選ぶ丁半博打と大きな違いはありません。
二択を二分の一と考えてしまうこともギャンブルといわれる原因となっています。
ギャンブル的にもできてしまう
株でもFXでも予備知識なしに売買を行い、値動きに一喜一憂していてはギャンブルとの違いは感じることができないでしょう。
投資をやったことがある人のなかにも、株やFXはギャンブルだという人がいると思いますが、そのほとんどがなんとなく始めて良くわからないまま取引をして、勝ったり負けたりしながら損をしてやめてしまった人ばかりでしょう。
簡単に始められるので運任せで取引してしまい、結果損してやめてしまう人が多いのもFXがギャンブルといわれる要因の一つでしょう。
投資とギャンブルとの違い
FXはギャンブルとの共通点が見られるために、ギャンブルと呼ばれてしまうことが多いようです。
では違う部分はどうなのでしょうか?
投資とギャンブルの違いも確認してみましょう。
リスクをコントロールしやすい
投資とギャンブルの一番の違いは、リスクをコントロールできるところです。
一般的なギャンブルをすれば、お金を失う人の方が圧倒的に多く、そのほとんどで使ったお金がゼロになってしまいます。
対して株の場合は倒産や不祥事がない限り、価値がゼロに近づくことはほとんどなくなります。
FXでも強制ロスカットになるような無茶な取引をしなければ、資金がゼロになることはほとんどありません。
始める前に資金を失う可能性をコントロールできるのは、投資とギャンブルの大きな違いです。
還元率の違い
よく投資とギャンブルとの違いとして胴元の存在を例に出すことが多いです。
しかし、誰かと二人で100万円を掛けてじゃんけんで勝負したとしたら、これはギャンブルとはいえないのでしょうか?
日本でギャンブルと言うとパチンコや競馬当、あとは宝くじ辺りをイメージされる方が多いので、胴元がいるように感じてしまいます。
このような例えが多いのは、投資に掛かるの手数料が公営ギャンブルの還元率に比べると
無視できるほど小さいからです。
日本の公営ギャンブルでは、宝くじは約50%、競馬や競輪は約25%と決められており、パチンコの場合はおよそ15%程度が胴元である国(自治体)やJRA、パチンコ店などによって還元前に引かれています。
(宝くじの場合は、購入代金の約半分を当たった人達で分ける)
これに対して株は取引手数料、FXの場合はスプレッドを払うだけです。
FXのスプレッドはドル円の取引の場合、1万通貨(約4万円分)からの取引なので、おそよ30円~100円で、引かれる手数料は約0.2%以下になり、他と比べれば無視できるレベルでしょう。
これによって何が変わるのかと言うと、いわゆるギャンブルは始める前から15-50%を引かれているので、勝てる可能性が低く、多くの人がお金を失う結果になってしまいます。
0.2%以下の手数料でできるFXは、トレーダー同士でやり取りする部分が多くなり勝てる可能性が格段に高いと言えるでしょう。
勝つ確率を上げようとしているか
株もFXもいわゆるギャンブルと比べれば大きな違いがあります。
しかし、運任せに取引を行えばFXもギャンブルに近くなってしまいます。
逆に、競馬の利益の税金で争い外れ馬券を経費と認められた人や、パチンコの利益で確定申告を行っている人もいます。
この人たちにとっては競馬やパチンコは投資と考えているはずです。
FXをギャンブルに近づけてしまうかどうかは、やる人間の取り組方に掛かっています。
競馬やパチンコに比べれば格段に勝ちやすいFXを、運任せの取引でギャンブルにしてしまわないように勝つ可能性を上げる努力をすれば、自信をもって投資と呼べるようになるでしょう。
FXをギャンブルにしない7つの注意点
FXをギャンブルにしないために勝つ可能性を上げることが重要です。
注意点に気を付けて、FXがギャンブルにならないように気を付けましょう。
取引のルールを作る
まずは取引を行う前に取引にルールを作りましょう。
取引中は損失を取り戻そうと考えているときなど、冷静な判断が行えない局面がいくつも存在します。
ルールなしで取引を行えば感情に流され、予想の外れた取引を続けてしまい、勝率を大きく減らす結果になってしまいます。
勝つ可能性を上げるためにも、予想が外れた取引を仕切りなおしてトータルでの勝ちを目指せるように予めルールを決めておくことが重要です。


むやみに取引しない
始めたばかりだと、大した根拠がないのについつい取引を行ってしまいます。
スキャルピングのような短期の取引だと損失が出ても少なく済み、取引しないと儲けるチャンスを失ってしまうのではなどと考えてしまいますが、「取引しないとチャンスを失うではなく」、「有利なポイントで取引できればチャンス」と考えるようにしましょう。
FXでは売買のタイミングが全てです。
最初は簡単なものからでいいので、チャートを分析しつつ自分の予想に従って取引を行いましょう。
「自分なりの根拠を持って取引する」
その積み重ねが勝率アップに繋がります。
チャートを分析して勝率を上げる
値動きの予想をするには経済の動向を把握したり、チャートの分析を行ったりすることが必要になってきます。
特に短期の取引ではチャートの分析が重要で、チャートから売買のタイミングを読み取ることで勝率を大きく上げることができるようになります。
最初は簡単な分析法から始めればいいので、無駄な取引でコストがかさまないようにチャートを分析して取引のタイミングを掴みましょう。


強制ロスカットに注意
強制ロスカットになってしまえば、資金のほとんどを失ってしまいます。
取引画面から離れる前に逆指値を入れておくなど、急な為替変動に対する対策は常に行っておきましょう。


通貨ペアの流動性に注意
トレーダー同士で売買している以上、売り手と買い手とのバランスが大きく崩れれば取引が成立しなくなってしまいます。
取引できるFX会社が限られている通貨ペアは通貨の流動性が低く、急な為替変動が起こると想像以上の損失が発生してしまう可能性があります。
最初は変にこだわらず、慣れるまではメジャーな通貨ペアで取引を行いましょう。
指標発表時を跨いだ取引に注意
アメリカの雇用統計など重要な経済指標発表時は、通常では考えられない値動きが起こることがあります。
重要な指標を跨いだ取引では、最終的な予想は当たっても途中で上下に激しく変動し逆指値で損切りされたり、一気に強制ロスカットされてしまったりなど、いつもの感覚で取引しても途中で取引が終わってしまう可能性が高くなります。
そもそも指標跨いだを取引は行わない、いつもより取引量を減らす、などの対策を取っていないと思わぬ損失となってしまいます。
重要な指標は予め発表される時間を確認しておき、指標発表前後は特に注意しましょう。
ナンピンは極力しない
予想が外れはた時に損失を取り戻すために取引量をどんどん増やしていくナンピンは、強制ロスカットになる可能性が高い危険な取引法です。
特に取引量を倍々に増やしていく手法はギャンブルで良く話題になる手法で、2分の1が外れるたびに掛け金を1万、2万、4万、・・・と倍々にすればいずれ当たったときに2倍になる、と言うものに非常に良く似ています。
一見必勝法に思えるこの手法は、資金が無限の場合にのみ通用する方法です。
何回かはうまく行く可能性もありますが、倍々での必要資金は想像以上に増え方が早く、すぐに自己資金を超えてしまいます。
そうなれば待っているのは強制ロスカットだけです。
たとえ損失を抱えてもそこから全てを取り戻そうとせず、取引ルールに従って取引し、一旦仕切りなおして取引を見直しルールを改善していくことが投資のFXをギャンブルにしないことに繋がります。
投資のFXをギャンブルにしないためのまとめ
・共通点のせいでギャンブルと間違われる
・ギャンブルとは比べのもにならないほど有利な取引
・運任せではギャンブルに近づいてしまう
・ギャンブルしないためのポイントに注意する
冷静さを失って感情に任せた取引を行ってしまえば、どんな投資もギャンブルになってしまいます。
逆に勝ちにこだわって、利益を出せるなら一般的にギャンブルと思われていてもそれは投資と呼べるでしょう。
FXを運に任せてギャンブルをするか、勝率を上げて投資にするかはあなたの取り組み方次第です。
自分なりの根拠を持って取引を行えば、誰がなんと言おうと自信を持ってFXは投資だといえるはずです。