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ロンドンフィキシングとは?いつ?
ロンドンフィキシング(London Fixing)とは、英国のロンドン市場の16時(夏時間15時)=日本時間の25時(深夜1時、夏時間24時)のフィキシング(値決め)のことをいいます。
金(Gold)のスポット価格を決定することを指すほか、ロンドン外国為替市場において、銀行の対顧客取引の指標となる為替レートが算出・公表されることも指します。
また、この時間帯は、外国為替市場では有価証券の決済に絡んだオーダーが多いとも言われています。
一般にロンドン市場は、金などの貴金属の現物取引において、世界でも重要な位置を占める市場であり、ここで決定される金価格は世界的な金の価格指標となります。
そのため、値決めされた金の価格は、大手銀行・大手ヘッジファンドなどの機関で使用され、ロンドンフィキシングの時間帯には大口の取引が頻繁に行われます。
ロンドンフィキシングは外国為替市場にも大きな影響を与え、為替や株式を含めた金融相場の変動が大きくなることが多く、外国為替市場にも影響を及ぼすため、ロンドンフィキシングはFXと密接に関係しているといえます。
ロンドンフィキシング前後はポジションを決定するために、取引量が多くなりお金の動きも活発になります。
さらに、月の終わりと月の始まりは決済を控えた企業の影響がでやすく、ユーロドル・ユーロポンドといった通貨ペアで大きく動く可能性もあるので、月末月初は注意して取引をしましょう。
ロンドンフィキシングの時間帯とは?
時間は、ロンドン市場の16:00(サマータイム:15:00)です。
日本時間では、1:00(サマータイム:0:00)です。
※ロンドンのサマータイムが始まるのは、3月の第2日曜日から11月の第1日曜日までです。
実際に値動きが荒くなる時間帯は、日本時間では、1:00(夏時間だと0:00)の前後30分間、急激に荒くなります。
※時間は変動しますので、あくまで目安です。
ロンドンフィキシングの特徴とは?
ロンドンフィキシングの時は、以下のような事が起こりやすいのが特徴です。
・スプレッドが広がりやすくなる
・スリッページが発生しやすくなる
・月末はいつも以上に値動きが荒くなる傾向
・約定されにくくなる
なぜロンドンフィキシング時はスプレッドが広がりやすくなる?
ロンドンフィキシング前後のような、短期的な変動が激しいときにはスプレッドが広がることがあります。
急騰・急落時に、トレードを控える方も少なくはありません。
※ロンドンフィキシング以外にも、経済指標が発表されたときなどの取引量が急激に増える場合も同様に、スプレットが広がりやすい傾向にあります。
なぜスリッページが発生するのか?
相場の変動急落や急騰が激しければ激しいほど、相場(レート)配信と実際の為替相場の変動にズレ(タイムラグ)が発生し、スリッページが生じやすくなります。
※スリッページとは、注文を出した価格と実際に成立した価格との差のことを指します。
相場(レート)が大きく変動した場合(市場が荒れている場合)は、大きなスリッページが発生する可能性があります。
月末はいつも以上に値動きが荒くなるのはどうして?
ロンドンフィキシングが月末や期末と重なると、ユーロ圏との取引量が最も多くポンドで決算するイギリス企業の決算時期と重なるため、通常のロンドンフィキシング以上に為替相場の値動きが荒くなる傾向になります。
トレードに慣れていない方は23時にポジションを解消しておき、様子を見るのも方法の1つです。
値動きを観察して相場観を養うのも良いかもしれません。
初心者の方は特に注意して下さい!
なぜ約定されにくくなる?
短い時間に多くの注文が殺到したときに、FX会社が注文に対応しきれず約定を受け付けないことがあり、約定がFX会社に拒否されることもあります。
当然、値動きが激しいロンドンフィキシングでも発生する可能性があるので注意しましょう。
ロンドンフィキシングまとめ
ロンドンフィキシングが決まる時間や、月末の企業の決済が入るタイミングの値動きには要注意し、基本的なテクニカル指標をしっかり行ってからトレードをしましょう。
大きな利益も狙えるロンドンフィキシングですが、急なレート変動によるロスカットにも配慮が必要です!