そもそもOCO注文ってなに?
FXで取引を行い値動きの予想が当たっていてもチャートを確認できないうちに相場が進行してしまい、利確できたはずの含み益が・・・なんて経験はないでしょうか?
せっかく予想が当たっても含み益が目減りしてから利益を確定するのは非常に悔しいものです。
狙ったポイントを逃さずに利確するためにチャートに張り付く方法もありますが仕事や予定を考えればチャートに張り付いて取引するにも限界があります。
そんなときに便利なのがOCO注文です!
OCO注文なら利確と損切りの注文を同時に発注できるので予め発注しておけば狙った為替レート担ったときに自動で決済を行ってくれます。
ここではチャートに張り付いていなくても自動で決済を行える便利なOCO注文についてご紹介します。
OCO注文とは
OCO注文のOCOは「one cancel the other order」の略で
一度の発注で指値と逆指値二つの注文を同時に行い
片方の注文が成立したら、もう一方の注文が自動的にキャンセルされるという注文方法です。
取引の設定によってはOCO注文を使わなくても指値と逆指値の注文を出しておける場合もありますが、その場合片方が成立してももう一方の注文が残ってしまい、その後の為替変動によっては残った注文が成立してしまう可能性があり手動で注文をキャンセルしなければなりません。
OCO注文を使えば片方が成立した後にもう一方が自動でキャンセルされるので、どちらか一方の注文だけ成立すれば良い決済時の注文などを発注する場合には非常に便利な注文方法となっています。
利確と損切りを同時に発注できる
OCO注文では一度の発注で指値注文と逆指値注文を同時に発注することができます。
指値と逆指値を同時に指定することで利確と損切りの設定を行うことができるので決済時にOCO注文に使うことで、利確を行うための指値注文と損切りを行うための逆指値注文を同時に発注することが可能となっています。
OCO注文の流れ
それでは実際に取引を行う際のOCO注文の流れを確認してみましょう。
1ドル100円のときにドルを買った場合で考えてみると、この場合ではドルを買っているのでドル円の為替レートが上昇すれば含み益が逆に為替レートが下降してしまうと含み損がそれぞれ発生することになります。
上昇して含み益になったら101円で利益を確定して下降して含み損になったら99円で損切りしようと考えたとすると101円で利確用の指値注文を99円で損切り用の逆指値注文を設定してOCO注文を発注することなります。
上昇した場合と下降した場合、それぞれがその後どうなるかを見ていきましょう。
為替レートが予想通り上昇した場合
ドル円が予想通り上昇した場合では、為替レートが101円まで上昇した段階で利確用の指値注文が発動することになります。
101円付近で決済用の取引が成立して同時に損切りのために発注しておいた99円の逆指値注文はキャンセルされることになります。
為替レートが予想に反して下降した場合
為替レートが予想に反して下降してしまった場合では、ドル円が99円になった段階で損切り用に発注した逆指値注文が発動することになります。
99円付近で決済用の注文が成立し同時に利確のために発注しておいた101円の指値注文が自動的にキャンセルされることになります。
この様にOCO注文を活用すれば利確と損切りの注文を同時に発注することができ利確か損切りどちらかの注文が成立すると同時にもう一方の注文が自動的にキャンセルされることになるので、チャートに確認していなくても狙った為替レートでポジションの決済を行うことができるようになるのです。
普段から忙しくなかなかチャートをチェックできない人にとっては非常に便利な注文方法なので上手く取引に活用しましょう。
決済するまでがFXの取引
FXで取引を行っているとポジションを持った瞬間から含み益や含み損が為替変動と連動してリアルタイムで数値に反されることになります。
しかし、FXの取引でいくら含み益が出ていたとしていても決済するまではまだ確定していない架空の利益でしかありません。
決済で利益を確定するまでは実際の利益とはなっていないので決済のタイミング一つで全てが水泡、絵に描いた餅に・・・なんて事になってしまうことも珍しいことではありません。
含み損に関しても、一度大きな含み損を抱えてしまうと人は心理的に損切りに踏み切ることが難しくなってしまい損切りできないままずるずるとポジションを持ち続けた挙句ポジションが強制ロスカット、資金の大半を失って取引の継続が困難に・・・なんてことになってしまいかねません。
FXで取引を行う場合、ポジションを持ったら必ず決済用の注文を設定しておくようにしましょう。
エントリーに合わせて決済用にOCO注文を発注しておけばチャートを確認していない間に含み益がなくなってしまったり、想定外の含み損を抱えてしまい損切りに踏み切れなくなってしまったと言うようなことが起こる前に予め設定した為替レートになれば自動で決済を行ってくれます。
新規の注文を行う場合は、必ず決済用の注文を行う癖をつけることでしっかりと値動きを予想してポジションを建てる習慣をつけるようにしましょう。
臨機応変といえば聞こえがいいですが取引中には冷静な判断を行うことが難しくなってしまい、必ずしも正しい決断を行うことができるとは限りません。
取引前や取引開始時に決済の設定を行うことで冷静に決済のポイントを判断することができるので格段に取引が安定する用になります。
安定した取引を行えるようになれば、後は自分が行った取引を見直して勝率が高い取引を増やして勝率の低い取引を減らしていくだけです。
FXで成功するためには、一度の取引にこだわって失敗を引きずったりせずに取引全体の収支をプラスにすると言う考え方が重要になります。
たとえ損切りすることになってしまったとしても次の取引で成功できるように気持ちを切り替えて取引を行うようにしましょう。
OCO注文の設定
OCO注文では通貨を売るのか買うのか、その注文は指値注文なのかそれとも逆指値注文なのかを設定する必要があるので慣れるまでは発注に手間取ってしまうかもしれません。
この注文はどっちだっけ?となってしまわないように注文内容をしっかりと確認しておきましょう。
現在の為替レートより有利なレートで注文を行いたい!
たとえば100円でドルを買って、101円になってときに売りたいと思っていた場合は指値注文。
現在の為替レートより不利なレートで注文を行いたい!
たとえば100円でドルを買って99円になったときに売りたいと思っていた場合は逆指値注文。
でそれぞれ注文を発注することになります。
現在の取引ツールでは注文方法を選んだあとに間違った設定で注文を出そうとしても注文自体を発注することができないので間違った方向で注文を行ってしまうと言う可能性は低いのですが設定を間違って注文が通らないと言うことが頻発してしまえばスムーズに発注を行うことが難しくなってしまいます。
OCOは発注さえしてしまえば自動で決済を行ってれるので思い通りに注文を出せるように注文内容の設定はしっかりと確認しておきましょう。
注文内容はいつでも変更できる
OCO注文では注文を発注した後でも指定した為替レートに到達して注文が成立するまで
注文内容を自由に変更することが可能となっています。
設定した為替レートに到達するまでは取引が成立してしまうことは無いのでその後のチャートの状態などから決済を早めたくなったりしたら注文内容を変更してしまいましょう。
特に含み益が乗ってきた段階で損切りのラインを引き上げてそのポジションで損失が出ないように設定しなおすいった変更は重要なテクニックなので覚えておきましょう。
しかし損切りの設定を変更するときには注意が必要な場合があります。
値動きの予想が外れてしまい、損切りの設定が近づいてくると損切りを回避しようとするあまり思わず損切りの設定を変更してしまうことがありますがこの損切りを避けるために損切りの設定を変更するという行為は相場の世界では最大のタブーとされています。
人は誰しも含み損を抱えてしまうと冷静な判断を行うことが難しくなってしまいます。
一回の取引にこだわりすぎるあまり損切りの設定を変更するようなことは絶対に避けましょう。
損切りの設定に問題があると感じたなら取引中ではなく、取引が終わった後にその取引を見直し冷静になってから設定を考えて次の取引から変更した設定で取引を始めることがFXで安定した利益を狙うための近道となるはずです。
OCO注文まとめ
FXの取引は上昇と下降を予想するというシンプルさからなんとなく取引を行っていたとしても利益が出てしまう場合も少なくありません。
しかし、FXで継続して安定した利益を狙うためにはその後の値動きを予想して注文を行い行った取引を見直して次の取引に役立てていくということが何よりも重要となります。
ポジションを持った段階で利確と損切り両方の決済タイミングを考えるOCO注文は今後の値動きを予想しなければ発注することができない注文方法です。
ポジションを持ったとき同時にOCO注文を発注する癖をつけることで自然とその後の値動きを予想することができるようになります。
しっかりと自分なりの値動きの予想を行っていれば、たとえ取引に失敗することがあっても取引を見返すことで必ずFXの上達に繋がるはずです。
ろくに値動きの予想も行わずに取引中に利確や損切りの注文を考え始めるようではいつまでたってもFXが上達することはないでしょう。
FXはギャンブルではなくれっきとした投資です。
FXの取引をギャンブルにしてしまう事がないようにするためにも、エントリーから決済までの値動きをしっかりと予想できるOCO注文を活用して、ギャンブルだったFXをしっかりとした投資にできるようにしていきましょう。