両建てとは?FXで使う際のメリット・デメリットを理解しよう
FXを取引手法を調べていると、両建てと言う取引方法を目にする機会があるかと思います。
両建ては取引手法として紹介されたり、コストがかさむだけと言われていたり一部では必勝法などと言われていることも。
はたして両建てとは、いったいどういった物なのでしょうか?
ココでは両建てって何?必勝法なんてあるの?と言う疑問をもったFX初心者の方のために両建てについて、ご紹介したいと思います。
また↓はアイネット証券での両建て解説です。
両建て:アイネット証券
両建てという方法があります。これはドル円ならば、買いのポジションと、売りのポジションを同時に持つことです。
目次
両建てとは
両建てとは同じ通貨ペアで、買いのポジションと売りのポジションを同時に保有している状態のことです。
同じ通貨ペアで売りと買いのポジションを持っていると、為替変動が起こっても売りと買いが同じだけ逆も値動きするので両建てを行った時点から為替変動の影響をうけなくなります。
両建てできる口座とできない口座がある
FXでは取引しているFX会社によって、両建てができると所とできないところがあります。
両建てを含んだ取引は計算上は取引コストが増えるだけで、取引のタイミングを合わせれば損切りを行って別の取引をなった場合と最終的な結果が同じになってしまうので、両建てができないFX業者では同じ通貨ペアで逆の注文を出すとポジションが相殺され自動で決済されてしまいます。
両建てを行いたい場合は両建てのポジションを持てるFX業者を選びましょう。
FX両建ての活用法
中、長期と短期で逆のトレンドを狙う
両建てが良く利用されるのは中・長期の取引と、短期の取引で逆のトレンドを狙う場合です。
たとえば、中期の上昇トレンドを狙って買いのポジションを持っている場合でも、両建てで取引を行えば一時的に下降トレンドに切り替わったときに売りポジションを持ってさらに利益を狙うことが可能になります。
重要な指標の発表時に利益を狙う
米雇用統計など重要な指標発表時は値動きが激しく予想も難しいので、指標を跨いだ取引は特に注意が必要です。
このような重要な指標発表時に両建てを使って利益を狙う方法があります。
仮に、指標発表時に同じ通貨量のポジションを両建てで持っていたとします。
売り買い両方に損切りと利確の注文を入れていたとすると、
指標で大きな値動きが起こった場合、片方が損切りされ、もう片方が利確されることになります。
このタイミングで両建てを行うことで、損切りと利確で設定した差額の分だけ利益を狙うことができます。
両方損切りされてしまうことも
指標発表後に一定方向ではなく、激しく上下に値動きして利確ポイントの前に反転し売りと買い両方の損切りポイントに触ってしまった場合、両方のポジションが損切りされてしまうこともあります。
そうなってしまうと損切り設定の2倍の損失が出てしまうので注意しましょう。
損失を固定する
両建てで賛否両論あるのが損失を固定するための両建てです。
予想が外れて損失が出てしまったときにそのまま逆のポジションも持つと、損失を両建てを行った時点で固定することができます。
両建てを行うことで損失を増やすことなく相場の様子を見ることができるので、安心して値動きの行方を見守ることができますが、取引コストが余計に掛かってしまいます。
損失を固定する目的で両建てを行うならくらいなら、そのまま損切りしてしまった方がいいと言う意見もあるので、タイミングを選ぶ両建ての使い方です。
FX両建てのデメリット
両建ての取引にはメリットだけではなくデメリットも存在します。
両建てで取引を行う前に両建てのデメリットも確認しておきましょう。
取引に掛かるコスト増えてしまう
同じ通貨量で両建ての取引を行ったとすると取引に掛かるコスト・スプレッドが2倍掛かることになります。
特に重要な経済指標の発表時はスプレッドが拡大してしまい、想定以上の取引コストがかってしまう場合があります。
闇雲に両建てで取引を行うのはスプレッドを2倍払うだけになってしまうので、両建てで取引を行う場合は取引コストが増えてしまうということは十分に理解しておきましょう。
スワップポイントに注意
スワップポイントは通貨を買った場合と売った場合で付与される額が異なります。
両建てを行った場合、基本的にスワップポイントはマイナスとなってしまうので、日を跨いだ取引で両建てを行う場合、スワップポイントにも注意する必要があります。
両建てしたままでポジションを長期間保持したままにしていると、損失を固定しているつもりでもスワップポイントの分だけどんどん損失が増えてしまいます。
日を跨いで両建ての取引を行う場合は、買いスワップと売りスワップの差が小さいFX会社でポジションを立てるようにしましょう。
証拠金が2倍掛かる
両建てを行う場合、ポジションを2つ持つことになるので、同じ通貨量で両建てを行った場合証拠金が2倍かかってしまうことになります。
その分、他で取引できる通貨量が減ってしまうことになるのです。
場合によっては両建てを決済するまで、他のポジションを立てられなくなってしまいます。
他のポジションを立てるために両建てを決済することになってしまっては、ただただ手数料を余分に払っただけになってしまいますね。
両建てを行う場合は証拠金と今後の取引のことをしっかり考えておきましょう。
そのままの証拠金で両建てできるFX会社も
FX会社の中には証拠金をそのままで、両建てのポジションを取れるFX会社もあります。
売りと買いの両方でポジションを持っていた場合、取引量の多い方のポジションで必要証拠金が計算されるので、片方のポジション分の証拠金さえあれば両建てで取引を行うことができます。
両建ての取引を行うときは証拠金を増やすことなく、安心して取引を行えるFX会社で売買を行うようにしましょう。
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FX両建て取引の注意点
両建てを外すタイミング
両建てでポジションを持ってしまうと、損失が増えないので決済するタイミングを見失ってしまうことがあります。
しかしポジションを持ち続けていると、スワップポイントでどんどんマイナスになってしまうこともあり、少なくともどちらかのポジションは決済しなければなりません。
両建てポジションといっても、取引を行う場合のタイミングは普通の取引を行う場合と大きく違いはありません。
変に両建てを意識せずに普段の取引を思い出して、いつもの売買ポイントで決済注文を出しましょう。
迷ったらいっそのこと思い切って両方決済してしまってもいいかもしれません。
スプレッドが少しもったいない気がしますが、目的のない両建ては取引コストを増やすだけなのでその経験を今後の取引に生かせるようにしましょう。
指標発表時のスプレッドには注意しよう
激しい値動きが予想される重要な経済指標の発表時には、普段の取引では考えられないほどスプレッドが拡大してしまう場合があります。
スプレッドの拡大幅によっては両建てでポジションを持っても、スプレッドで利益がなくなってしまったり、いきなり損切りされてしまったりする場合もありあます。
重要な指標発表時には想像以上にスプレッドの影響が大きいことがあります。
指標を跨いで利益を狙う場合は、スプレッドの変化にも十分注意しましょう。
危険なナンピン必勝法に注意
両建ての必勝法でよく話題になるのはナンピンを元にした手法です。
ナンピンが必勝法になるのは証拠金を無限に用意できる場合だけです。
FXの必勝法では、よくこのナンピンを基にした手法が紹介されていたりするので注意しましょう。
ナンピンとは
ナンピンは取引で含み損が出ている場合に保有ポジションを増やすことによって、ポジションの所得価格をの平均を引き下げ、最初に取ったポジションの価格よりも損益分岐点を引き下げることです。
少ない値動きで含み損の解消や利益を狙う手法として知られています。
ナンピンを行うと、より少ない値動きで含み損の解消や含み益の転換を狙うことができるようになる反面、相場が反転しなければ、加速度的に損失が膨らみ資金不足で強制ロスカットになってしまう可能性がある危険をはらんでいます。
無限にナンピンを続けるのはギャンブルの手法
一定のルールに従ってナンピンを続けるこの方法は、ギャンブルのマーチンゲール法に近い手法です。
マーチンゲール法とは、二択のルーレットのようなギャンブルで外れるごとに掛け金を倍に増やし、当たるまで続ければプラスになるという考え方です。
一見必勝法に見えますが、一回ごとに倍になる掛け金に耐え切れず、資金がそこをついた瞬間に取り返しのつかない損失を抱えて破産してしまう危険な理論です。
FXの取引でもナンピンでポジションを増やし続ければ必要証拠金が加速度的に増えていくので、相場が反転する前に証拠金が不足してしまえば強制ロスカットとなり、資金のほとんどを失ってFXの取引を続けるのが困難になってしまいます。
ナンピンを行う場合は、用意している資金に細心の注意を払う必要があるので、ナンピンを繰り返すような取引手法には十分注意しましょう。
ナンピンについてはこちらでも紹介しています。


両建てのまとめ
・両建ては売りと買い両方のポジションを持っている状態
・できるFX会社とできないFX会社がある
・中、長期と短期で別のトレンドを狙うときに便利
・重要な指標時に両建てで利益を狙う方法も
・指標を跨いだ両建ては両方損切りされてしまうこともある
・大きな指標発表時はスプレッドに注意
・損失固定の両建ては取引コストがかかるだけになることが多い
・日を跨いだ両建てではスワップがマイナスに
・両建てしても必要証拠金が変わらないFX会社を選ぼう
・両建てでも決済のタイミングはいつもの取引を思い出そう
・ナンピンを基にした必勝法は資金のほとんどを失う可能性がある
以上FXの両建てについてご紹介しました。
両建ては計算上は損切りして別の取引を行った場合と同じ結果になってしまいます。
闇雲に両建てを行って損失を固定してしまうのは取引コストがかさむだけになってしまいますが、長期と短期で逆のトレンドに乗って利益を狙ったり、値動きが激しく予想が難しい時に利益を狙えたりなどうまく使えば便利に使える注文方法です。
両建てを行う場合はコストやスワップなどのデメリットをしっかり理解して、必要なときにだけ行えるように考えながらポジションを取るようにしましょう。