FX指値注文とは?チャンスを逃さず利確決済
FXを始めたばかりだと取引が楽しくて時間さえあればチャートに張り付いてついついトレードを行ってしまうと言う人も多いのではないでしょうか?
チャートに張り付きながら取引を行えば、素早く売買ポイントを察知できるので利益を狙えるチャンスも多くなります。
しかし日中は仕事でトレードは夜からと言う人にとってはトレードに夢中になってFXに熱中するあまりついつい寝不足に・・・なんて事になってしまいますよね。
毎晩、チャートに張り付いたトレードを続けるのは体力的にも厳しく体が持ちません。
そこで使いたいのが指値注文です。
指値注文を利用することによって、好きなタイミングで発注・決済が可能になります。
トレードをしていなかったときに限って予想通りの値動きが起こってしまうと無理してでもトレードしておけばと後悔することになってしまいますからね。
特に日本で夜に当たる時間はニューヨーク市場で取引が行われている一日でも大きな値動きが起こりやすく大きな利益を狙える可能性があるチャンスの時間帯でもあります。
チャンスの時間帯に取引しておきたけど、チャートに張り付いた取引は体力的に厳しい。
と言うのは日中に仕事を抱えているFXトレーダーにとっては共通の悩みといえるのではないでしょうか。
指値注文を使えばチャートを見ながら行う成り行き注文とは違って予め設定しておくだけでチャートを開いていない状態でも取引を行うことができてしまうのです。
ここではチャートに張り付かなくてもトレードすることがができる注文方法、FXの指値注文についてご紹介します。
目次
FXの指値注文とは
FXでは24時間取引を行うことができ、為替レートも常に変動しているので利益を狙えるチャンスは常に存在しています。
しかし、いくらいつでもチャンスがあるといっても24時間チャートに張り付いてトレードを行うと言うのは現実的ではありません。
FXの取引ではチャートに張り付いていなくても取引を行えるように様々な注文方法が用意されており、その中で最も基本的な注文方法が指値注文です。
指値注文とは
指値注文は注文を設定するときに自分が取引を行いたい通貨ペアの売買したい為替レートを指定しておくことで指定した為替レートになったときに自動で取引を行ってくれる注文方法です。
指値注文を使えば予め自分が売買を行いたい為替レートを指定しておけるので、自分がチャートに張り付いて為替レートを確認していなくても取引したい為替レートに近い価格で通貨の売買を行うことができる様になります。
たとえばドル円の取引を行う場合、現在1ドル100円だったとして101円になったらドルを売りたいと考えたとしましょう。
この場合では、101円で売りの指値注文を出すことになります。
その後為替レートが変動し101円になれば設定した指値注文が発動して、注文が成立通常であれば101円に限りなく近いレートで取引が行われることになります。
逆に1ドル99円で買いたいと考えた場合では99円で買いの指値注文を出すことになりますが、この場合でも為替レートが99円になれば設定した指値注文がが発動することとなり、99円に限りなく近い値で取引が行われることになります。
このように指値注文では、現在より高い為替レートで通貨を売りたい場合や現在より安い為替レートで通貨を買いたい場合に予め為替レートを指定しておけば、チャートに張り付いていなくても自動で取引を行ってくれるので利益を確定する際に利用されることが多い注文方法となっています。
指値注文の活用法とは
指値注文は具体的にどういった状況で使われるているのでしょうか?
ドル円の為替相場がレンジ相場を形成しており、1ドル100円と101円の間を行ったり来たりしている状況だった場合で考えて見ましょう。
レンジ相場では為替レートが一定の値幅の範囲内で上昇と下降を繰り返す可能性が高く、この例では100円が支持線(サポートライン)に101円が抵抗線(レジスタンスライン)になっていることが考えられます。
支持線や抵抗線とは為替レートの反発が起こりやすいポイントに引かれるラインのことで、多くの人の注目を集め注文が集まりやすいと考えられるラインになります。
このとき、為替レートが100円に近づいてきたとすると100円でのレート反発を期待して100円になったら買うという指値注文を出すことになります。
その後為替レートが進行して1ドル100円になった段階で指値注文が発動指定した100円で注文が成立しポジションを持つことができました。
予想通りに100円で為替レートの反発が起こって円安に進めば順調に含み益が出てきたとすると次ぎに考えなければならないのが利益確定のタイミングです。
現在のレンジ相場では101円に抵抗線があり、反発するのではと考えて101円になったら売ると言う指値注文をだしました。
その後予想の通りに為替レートが進行すれば101円に到達すれば無事利益確定となり今回の取引は終了となります。
このように指値注文では値動きを予想して取引したいと思った為替レートを指定することで、チャートを見続けていなくても自分が取引したいポイントで通貨の売買を行うことができる注文方法なのです。
指値以外の便利なFXの注文方法
成行き注文と指値注文の違い
FXで最も使いやすい注文方法は成行注文でしょう。
成行注文はチャートをチェックしていて、「今このレートで買いたい」という時や「今このレートで売りたい」といったときに現在見ているレートに近い為替レートで取引を行える注文方法です。
指値注文のように為替レートを指定する必要は無く買いか売り自分がポジションを持ちたい方を指定するだけで注文を行うことができます。
対して指値注文では自分が買いたいレートや売りたいレートを指定することで注文を行います。
指値注文ではレートを指定する。
つまり文字通り値を指して注文することになります。
現在確認しているレートで取引を行いたい場合は指値注文で逆に今の為替レートとは別に取引したいレートがある場合は、指値注文で自分がどのように取引を行いたいのかをしっかりと考えて注文方法を使い分けるようにしましょう。
指値注文とは真逆の注文、逆指値注文とは
指値注文では取引したい為替レートの指定を行い為替レートが今より上がったときに売りたいや為替レートが今より下がったときに買いたいと言うときに使える注文方法でした。
FXにはそれとは真逆の注文方法、逆指値注文と言うものが存在しています。
逆指値注文では指値注文とは逆に為替レートが今より下がったら売るや為替レートが今より上がったら買うといった使い方をする注文方法となります。
一見すると安くなったときに売って高くなったときに買うような不利な注文を出すことになるので、使いみちがあるのかと感じてしまうかもしれませんが逆指値注文にも様々なメリットが存在しています。
まず逆指値注文を使うことでトレンドに沿った注文を行うことができる様になります。
相場の値動きでは上昇や下降が始まると、しばらくその方向に向かって値動きが続くといった傾向が見られます。
この一度上昇や下降が始まると同じ方向への値動きが続きやすいという特性をうまく利用できるのが逆指値注文です。
上昇トレンドが発生しそうなときに今の為替レートより高くなったら買い、逆に下降トレンドが発生しそうな時に今の為替レートより安くなったら売る。
という逆指値注文を出しておくことで上昇トレンドになると判断できるポイントまで上がった段階での買い注文や下降トレンドが発生したと判断できるポイントまで下がった段階での売り注文を設定しておくことができる様になります。
逆指値注文を使うことで、トレンドが発生したと判断できる段階までレートが進行してから売買を行う注文を出せることになりトレードの安定性を増すことができるようになります。
他に逆指値注文には損失を予め限定するといった使い方をすることができます。
相場の値動きは複雑でどんなにチャートを分析したとしても完全に予測しきることは困難です。
取引を始めたとしても思惑通りの値動きが起こってくれない場合も珍しいことではありません。
しかし自分の思惑と違った値動きが起こった場合、利益を確定するために設定した指値注文だけでは自動でポジションを決済することができません。
一見、高く買って安く売ることになる逆指値注文は万が一損失が発生した場合に損失を限定できる注文方法として機能することになります。
たとえば1ドルが100円の場合で考えて見ましょう。
為替レートが上昇すると予想して100円で買いのポジションを持ち、101円に指値注文を出していたとします。
しかし思惑に反して、どんどん為替レートがさがってしまい1ドルが98円になってしまいました。
この状況ではいくら指値注文を入れていても注文が発動することは無く、チャートをチェックできていればどこかで損切りを行い決済できるかもしれませんがチャートをチェックできない状況だったとするとどんどん損失が増えていってしまうこととなります。
このような状況のときに予め逆指値注文を出しておけば損失を限定することができるのです。
たとえば為替レートは思惑とは逆に98円まで下降してしまいましたが99円に逆指値注文を入れておいたとします。
為替レートは98円まで進行してしまいましたが99円の段階で逆指値注文による決済が行われることになるので、損失を半分に抑えることができた事になります。
このように一見不利なレートで注文を出している逆指値注文でも使い方によっては非常に有効な注文方法となることがあるのです。
逆指値注文はリスクを抑えるために非常に重要な注文方法なので有効に活用して損失を抑え、うまくトレードに役立てるようにしましょう。
FX指値注文の注意点
チャートを見続けていなくても取引を行うことができる指値注文ですが便利なだけではありません。
指値注文ならではの注意点も存在しているので注文を使いこなすためにも必ずチェックしておきましょう。
注文が成立するのは指定したレートになったとき
指値注文では注文を出すときに予め為替レートを指定することになります。
実際に注文が成立するのは、為替レートが指定した値になったときで指定した為替レートに到達するまでは注文が成立することはありません。
そのため自分の予想通りにレートが進行しなければ、いつまでも注文が成立しないといったことが起こってしまう可能性があります。
また注文には有効期限が設定されている場合もあり、注文を出しておいたつもりがいつの間にか有効期限切れで注文自体が消滅してしまったり、逆に有効期限が設定されておらず注文を出しておいたことをすっかり忘れてしまった頃に注文が成立してしまうといったケースも考えられます。
有効期限は本日中、今週中、今月中、無期限などFX会社や取引ツールの設定によって異なります。
注文を出したら成立を待つだけと考えていたのに想定外に事態になってしまわないように、自分が出した注文がいつまで有効なのかは必ず確認しておいた方がいいでしょう。
注文が約定しなかった場合は注文を見直そう
指値注文では指定した為替レートにならなければ取引が約定することはありません。
いつまでたっても注文が成立しないようなときはチャートの分析をやり直してみましょう。
自分が注文を出してからの為替レートの変化をチェックすることで、実際にはどの程度の値動きが起こっていたのかや何度も反発が起こってるようなラインが無いか等を確認して値動きの予想をやり直してみましょう。
レンジの予想が外れていたり、支持線や抵抗線の設定がずれていたりなど予想が間違っていた可能性もあります。
自分の予想と実際のチャートとのズレを確認しながら、何度も予想の修正を繰り返すこと指値注文を入れるべきポイントが見えるようになってきます。
予想と違う値動きが起こってもめげずにチャートの分析を繰り返してみましょう。
FX指値注文のまとめ
FXを始めたばかりだと、その場で注文を出すことができる成行注文が使いやすく感じてしまうかもしてません。
しかし、成行注文だけで取引したいタイミングに注文を出すためには24時間チャートをチェックし続け無ければならず現実的には不可能です。
自分が取引したいレートで注文を成立させるためにも、成行注文だけでなく指値注文を併用して効率よくトレードを行うようにしましょう。
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